パフォーマンスの課題に対して、EFTをどのように適用しますか?--(スポーツ、音楽、学問、アート、執筆、演劇、講演、セールス、ビジネスなど)
皆さん、こんにちは。
パフォーマンスの課題に EFT を用いるということは、私の好きな話題の1つです。それは非常に効果的であるだけでなく、楽しみとやりがいがあります。また、その結果がすぐに表れることが多いのです。
そして、どん欲さが簡単に刺激されてしまう人にとっては、ビジネスやスポーツのパフォーマンスに EFT を用いるとき、そこには大きな金銭的可能性があります。ビジネスやプロのスポーツチームは、自分たちの競争力を高めるものに対して大金を支払います。彼らはその強みが、しばしば心理的、および感情的な分野であることを知っているのです。
このアーティクルの中の原則は、あらゆるタイプのパフォーマンス(スポーツ、音楽、学問、アート、執筆、演劇、講演、セールス、ビジネスなどなど)に適用できるものですが、話を進めるためのベースとして主にスポーツの分野を強調していきます(とはいえ、話しの中で別の分野にもふれていきます)。真剣に学ばれている方には、異なる分野への置き換えも十分可能でしょう。
私は何百人もの有能なアスリートたちと接してきましたが、彼らは皆、これまでその競技でどれくらい上達したかに関わりなく、自分は「まだまだ上達」できるといいます。私はそうでない人を見たことがありません。それはオリンピック代表選手や、世界のトップレベルのアスリートにも言えることです。しかも、彼らは皆、よりよいパフォーマンスを発揮することへの主な障害が、「ゲームのメンタルな部分」であることに同意します。彼らの全身は非常によく整えられていて、身体的能力もとても優れています。ですから素晴らしい成績だったときと、まずまずの成績だったときの違いが、彼らの身体の中にあるのではないのです。その違いは彼らの両耳の間に存在します。そして、それは経験のある EFT'er にとって豊かな領土なのです。
例えば、経験豊富なゴルファーはあらゆるショットを完全に打つ方法を知っています。彼らの体は何度もそうしてきました。彼らは見事なドライバーショットを打ちました... 完全なアプローチショットも... 4m以上のロングパットなどなどです(ゴルフに関するより詳細なセッションは、クラークとともに行った EFT コースのビデオを見てください)。それにも関わらず、ゴルファーたちは完全なショットでラウンドすることなく、結果としてベストスコアを何度も下回るのです。彼らは「完全なショット」と「そうでもないショット」の両方を交えながらラウンドをプレーし、たいていの場合、彼らの COMFORT ZONE(心地よい領域)に収まるスコアでプレーを終えます。
この「COMFORT ZONE」は、パフォーマンスを追求するあらゆる面で鍵となるコンセプトです。「COMFORT ZONE」はアスリート本人が無意識的に「属している」と信じているメンタルな領域です。そして、その領域がパフォーマンスを現在のレベルにキープしている部分であり、もしその部分に適切に対処しないとしたら、アスリート(もしくはミュージシャン... 俳優... etc)として開発するあらゆる進歩が持続しないものとなるでしょう。
サーモスタットが部屋の中の温度を快適な範囲に保つように、私たちのパフォーマンスも「COMFORT ZONE」の範囲内で変動します。そしてゴルファーの「COMFORT ZONE」は、彼らのスコアに反映します。ゴルファーたちに彼らのスコアについて尋ねたら、「80台の半ば」とか、「70台前半」などと答えるでしょう。これが彼らの「COMFORT ZONE」です。彼らはもっと良くなるというかもしれませんが、そここそ、彼らが「属して」いるところなのです。
興味深いことですが、ゴルファーのある特定のパート(例えばパッティングなど)を改良したとしても、それは全体的なスコアの向上に結びつかないでしょう。それは、そのゴルファーの別のパートが「COMFORT ZONE」(80台半ば)を維持しようとすることに影響を受けるからです。もし、ゴルファーが調子の良し悪しにかかわらず、「COMFORT ZONE」からはずれたショットをしたとしても、その後のラウンドで、再び彼らが「属する」範囲のショットを打つのです。
その人のパフォーマンスをうまく高めるために、取り扱うべき二つのレベルがあります...
1. よりよいレベルまで「COMFORT ZONE」を動かさなければなりません。
2. パフォーマンスを向上するために、進歩を必要とする特定の障害を認識しなければなりません。これには、クライアントの人生で起きた、障害の原因となるSPECIFIC EVENTS(具体的な出来事)に対して、熟練した EFT'er による取り組みが必要になることがしばしばです。
この二つのレベルを、一つずつ扱っていきましょう...
「COMFORT ZONE」(心地よい領域)
ここに、さまざまな「COMFORT ZONE」に対する、EFT セットアップフレーズをいくつか紹介します。全てのフレーズが、新しいパフォーマンスレベルについての内容を含んでいることに注目してください。これは彼らのメンタルな面を、新しいビジョンに向けて動かすために重要なことです。必要に応じてこのフレーズは自由に調整することができます。
私にとって70台前半のスコアは居心地が悪く、自分がそのレベルに属していると思わないけれども...
フリースローが入る確率が 80% 以上になったことはないけれども...
数学で A ランクになれる能力があると思っていながら、B ランクより上になったことがないけれども...
夢の中で見たように、このバイオリンは私の腕の中で踊ってはくれないけれど...
私はまだ、20万ドルの年収を稼いでいないけれども...
話し手としての私はとても緊張していて、聞いてくれる人たちと楽しむことができないけれども...
私は自分が魅力的だと思わないし、(お手本となる人を選んでください)さんのような社交的なカリスマ性はないけれども...
私は(歌の名前)の高音に挑戦するときに、流れるように自由に歌えなくて、息が詰まってしまうけれど...
私には、泉のようにアイデアがわき出てくるどころか、いつも筆が止まってしまうけれども...
このリストは限りなく続きます。あなたは自分に合うようにこれらをカスタマイズする必要があります。ポイントは、私たち自身を新しいメンタルイメージへと動かすことです。そのイメージは、私たちが「属する」とみなす新しいレベルのイメージです。この点を覚えておいてください。ほとんどのパフォーマーは自分にはすでに能力があると信じていて、実際に彼らの多くがすでに高いレベルの活動をしています。たとえ、それが一時的だったとしてもです。ほとんどの場合、彼らは自ら課している限界値を超えたパフォーマンスを発揮する能力があるのです。
本当に熟練した EFT アーティストたちは、クライアントの「COMFORT ZONE」と徹底的に取り組むでしょう。彼らはクライアントのパフォーマンスを制限している根本にある、 SPECIFIC EVENTS(具体的な出来事)を丹念に調べ、EFT によってそのバリアを取り除いていくでしょう。
パフォーマンスに対する具体的な障害
パフォーマーたちも、他の人々と同じく自分のパフォーマンスを制限させてしまうちょっとした独り言の種をいくつも持っています。彼らは様々な考え、概念、態度を人生の旅先でピックアップします。それらは、いったん明らかにされたときには、一流のコメディといえるものです。
私自身の例をお話ししましょう。
高校で、私はまずまずのバスケットボールプレーヤーでした。私の唯一の才能はカンガルーのようにジャンプして、リバウンドを集めるということでした(リバウンドとは、味方の誰かがゴールをミスした時に、そのボールをまた私がキャッチするということです)。その結果、私はセンターのポジションでプレーしていました... それは通常であれば、チームで一番背が高い(私より15cm ほど)プレーヤーに与えられるポジションです。
リバウンドを得てからたいていの場合、私はゴールの1.5m以内に着地しました。そう聞くと、あなたは私がチームの得点王だと考えるかもしれません。結局のところ、私にはとても短い距離からシュートするチャンスがあったのですから。ああ、しかし、私は平均して一試合で2, 3点しかあげませんでした、私はめったにシュートを打たなかったのです。その代わり、私はチームのシューターにパスを出したのです。愚かなことだと思いますか? その通りです。それでも、それこそ私がしたことです... 何度も何度も。
なぜでしょう? それは、私がリバウンダーはリバウンダーにしか過ぎないと自分に言い聞かせ続けたからです。リバウンダーはシューターではないと。それは、私が野球のスピードボールを場外ホームランにできるくらいの反射神経をもっていたということを考えると、これはとてもばかげたことです。実際、何度もホームランを打っていたのですから。でもどういうわけか、私は自分がリバウンダーなので、たった1.5mしか離れていないところからでも、特大の輪っかにボールを入れることなんてできないと信じていたのです。
今振り返ると、私の最高のパフォーマンスを知らないうちに制限していた「コメディ」をいくつもあげることができます。そして、そこには、私が野球で右左両方の打席でバッティングすることを拒んだということも含まれます。私にはスイッチヒッターの能力がありました、この能力は明らかに私の打率を向上させたでしょう。しかし、私は周りから目立ちたがり屋だと思われるのを恐れたので、決してその能力を使いませんでした。
なんと言うことでしょう... 本当に愚かなことでした。
しかし、私は断言します。全てのパフォーマーたちが、彼らの才能を無視して、何十もの小さくてかわいらしいこの愚かさを自分では気づかないまま身につけているのです。なぜでしょう? それは、彼らにとって日常的な信念なのです... そして、これまではそれを表に引き上げ、EFT を使って根絶するための手助けがありませんでした。彼らはその信念を自分の中に埋め込み、パフォーマー自身も気づいていません。しかし、コーチ、トレーナー、配偶者、または他の人々はそうではありません。彼らは秘められた存在に関する手がかりを持っているのです。しかし、まだパフォーマンスに対する、これらの具体的な障害は不必要な重しとなっていて、とてつもなく高くものとなっています。
これは素晴らしいチャンスがだと思いませんか?
もしここに、パフォーマンスに対する障害の明確なリストを、それぞれの項目に対処するきちんとした正確なレシピと一緒にあげることができればとても素晴らしいことです。ああ、しかし、その無限のコメディのリストは、ここから宇宙のど真ん中まで伸びて行くでしょう。
とはいえ、少しの創造性と探求心があれば、この隠されたこそ泥たちの覆いを取り除くことができます。ここに、いくつかのガイドラインをお伝えします...
1. しばしば、最高のパフォーマンスをじゃまするものが、「不利益(ペナルティ)」を装う場合があります。もしかすると、自分が父、母、兄弟、姉妹を超えてしまうことで、彼らからの愛情を失ってしまうと思うのかもしれません。もしくは、自分が新しいレベルに到達すると、周りがそのレベルを維持することを期待すると思うのかもしれません(そして、それにはとても大きな努力が必要だという誤った考えを持つのです)。いくつもの潜在的な「不利益」があります。それらを熱心に探してください。そうすることで、解き明かされることを待っている、成熟した成果でいっぱいの宝箱のふたが開くでしょう。
2. しばしば、特定の競争相手、特定の会場、特定の科目、あるゴルフコース... などにパフォーマンスを制限するような感情的な反応を持つことがあります。私自身、あのピッチャー... ゴルフのホール... フットボールスタジアムが「自分には大きすぎる」と思っていたことを思い出します。そこには「私が持っている数値(自分自身の基準)」にまつわる何かがありました。そこから出てくる自分への疑いは、当然のように私のプレーに影響を与えました。
3. 多くのパフォーマーたちが、彼らが上手にできることに焦点を合わせるのと同じくらい、パフォーマンスにとって「あまり重要でない」局面にも焦点をずらしていきます。とはいっても、そのような「ちょっとしたこと」をマスターすることは全体的なパフォーマンスの向上に役立つでしょう。
また、上記のガイドラインに加えて、次のような質問をすることをお勧めします...
その状況/競争相手は、あなたに何を思い出させますか?
あなたのコーチ/トレーナーは、あなたがどうすることを望んでいますか?
次のレベルのパフォーマンスを発揮するのを阻んでいるものは何ですか?
パフォーマンスを向上するにあたって、もし、あなたにとって潜在的な不利益(ペナルティ)があるとしたら、それはなんだと思いますか?
あなたより上手な人は誰ですか? それはなぜですか?
パフォーマンスに関して、どんな要素があなたの注意をそらしますか? それはなぜですか?
あなたが夢みることで、手が届くこと、あるいは不可能だと思うことは何ですか?
自信をなくすのはどんな時ですか? それはどのような点ですか?
あなたのパフォーマンスについて、気に入らないところはどこですか?
パフォーマンスについて、取り組むのが嫌なところはどこですか?
ご存じの通り、パフォーマンスの問題は解決を必要とする「内面の問題」の鏡です。優秀な探偵の働きによって、ほとんどの場合、クライアントの過去にあって、現在のパフォーマンスを制限している「具体的な出来事」を探り出すことができるでしょう。そして、それがいったん明らかになれば、十中八九 EFT によって崩れ去ります。その結果は新しいレベルの感情的な自由であり、よりよいスコア、よりよい成績、優れた演技、優れた書物... そして、より幸福な人々としてあらわれるでしょう。
最後に、私たちみんながとてもうまくできることの一つが「ハグ」です。
さあ、受け取ってください...
Gary.
翻訳:山ア 直仁
監訳:ブレンダ・ダランパン
原文 http://www.emofree.com/articles/performance-issues.htm
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