傷ついたインナーチャイルドをEFTで癒す


皆さん、こんにちは。

「インナーチャイルド」のワークはセラピーでよく使われる方法です。 カーナ・ザカリアス・ミラーがそれをどのようにEFTと組み合わせているか、以下に紹介します。

愛をこめて

ゲアリー


カーナ・ザカリアス・ミラー(EFT-CC, EFT-ADV)より

親愛なるゲアリー

私は主に、「母のない娘」(物理的あるいは感情的に母親が不在の状態で育った女性達)とワークをしていますが、毎回クライアントの傷ついたインナーチャイルドにつながる必要があります。 私はEFTを使って、「小さなマギーちゃん」や「小さなアンナちゃん」、また、時には、「小さなカートくん」の辛い感情を解放するのに成功しています。 この記事はその方法について書いたものです。

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4歳くらいの「小さなマギー」は、運動場の真ん中に座っています。 彼女は悲しく、ひどく淋しく感じています。 「小さなアンナ」はお菓子の家に閉じ込められて、恐怖で動けなくなっています。 そして「小さなカート」は自分の部屋に隠れて、決して出てこようとしません。 

この世界は、淋しく、おびえ、傷ついたインナーチャイルド達であふれています。 少なくともそれが、「母親がいない症候群」(実際は父親も「いない」ことが多い)の女性達(時には男性達)とのワークで私が持つ印象です。 私のクライアントは皆、子ども時代に、存在を認められなかったり、育児放棄されたり、虐待されたりしています。 EFTは数回のセッションだけで、そのような人の人生に本当の変化をもたらすことができるのです。 

核心となる問題に早く到達するために、私は通常、クライアントがインナーチャイルドに出会えるようにします。 私は「誘導イメージ」を用います。 この方法なら、クライアントは、悲しみ、恥、見捨てられたという感覚、恐れなどについて考えるのではなく、それらの感情に直接つながるからです。 本当に、感情的です! ほとんど全ての人が、非常にはっきりとした――多くは胸の痛む――自分の内側にいる傷ついた女の子や男の子のイメージに辿り着きます。 

強烈な感情が出てきたときが、EFTを始める絶好のスタート地点となります。 私達は、鮮明に強烈に現れるあらゆる感情や身体感覚に対して、それらが静まるか、変化するまで繰り返し働きかけます。 インナーチャイルドに具体的な名前があるときは、その名前を使います。 

小さなマギーは誰も一緒に遊んでくれなくて、悲しくて淋しいけれども・・・

小さなアンナは魔女のことが怖くて怖くてたまらないけれども・・・

小さなカートは自分の気持ちを気にかけてくれる人なんていないから、部屋から出たくないと思っているけれども・・・

 

小さなローズは暗いクローゼットに閉じ込められる怖さが喉に引っかかっているけれども・・・

フロッギーは継父に望まれていなくて、吐きたいような気分だけれども・・・

小さなパットの胸は地獄のように燃えているけれども・・・

インナーチャイルドのイメージに対してタッピングを行っていると、実際の記憶が突然よみがえることがよくあります。 「カレン」が自分のインナーチャイルドに出会ったときに見えたのは、恐怖と不安でいっぱいになって部屋に隠れている小さな女の子の姿でした。 最も強烈な感覚は、「自分には価値がない」というものでした。 カレンは胸と胃に緊張を訴えました。 その感覚の度合いは0〜10のスケールで7でした。 すぐに、次のような記憶がよみがえりました。

カレンが5歳くらいの頃、祖父母の家に連れていかれ、そこで夕食を食べたことがありました。 カレンがお皿を傾けて食べ物をこぼしてしまったとき、母親は彼女をこう叱ったのです。 「何ひとつまともに出来ないんだから!」 何ラウンドかタッピングを行うと、自分に価値がないという感覚は0〜1のレベルまで減りました。 それから私達は、「無価値感」というテーマの他の記憶へと移りました。

インナーチャイルドが抱える思いに対してタッピングをし、現れてきた実際の記憶に対してワークをした後、私は、その子が今どんな気持ちか尋ねます。 大抵の場合、クライアントの内側の光景全体が変化しています。 大人(クライアント)が子どもを抱きしめ、慰めています。 すると、子ども達は話したり行動を起こしたりして状況を変えようとし始めます。 自分の中の小さな男の子がついにドアを開けて、とても長い間隠れていた部屋から出たとき、「カート」は深い安らぎを得たのでした。

心の痛みや見捨てられたという感覚はまだいくらか残っているかもしれません。 けれど、一旦大人がつながりを持つと、大抵インナーチャイルドは抱きついたり遊んだりし始めます。 私たちの原型であるインナーチャイルドに会うことは、単に辛いだけのことではなくなり、喜びと驚きの源にもなるのです。 私が報われると感じる一番の瞬間は、クライアントが、自分のインナーチャイルドは弱く無力な存在ではなく、敵意に満ちた環境の中で生き抜くためにベストを尽くした、強く勇敢な子どもなのだと気付くときです。

EFTは、インナーチャイルド達を救い出すスーパーマンです! 

カーナ・ザカリアス・ミラー(EFT-CC, EFT-ADV)


翻訳:弘野 あやこ
監訳:山崎 直仁
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重要な注意:

EFT は臨床的にめざましい結果を生み出していますが、このテクニックはまだ実験段階であることを考慮しなければなりません。
ですから、EFT を使用するプラクティショナや一般の人々は、このテクニックを使用することについて自分自身で完全な責任をとらなければなりません。
さらに付け加えると、Gary Graig は医療に関する専門的な免許を持っていません。
彼は任命された牧師として、またパーソナルパフォーマンスコーチとしての立場からEFT を提供しています。
特定の感情的問題、または身体的問題に EFT を用いることについて、医療分野の専門家との話し合いを望まれる方は、http://www.emofree.com/ のプラクティショナ紹介ページをご覧ください。

そこには、公的な資格をもった、あるいは公的な資格を持たないEFT プラクティショナがリストアップされています。
 

EFT をお使いになる方は必要に応じて、資格のある医師に相談してください。