うつ症状が消えてしまった!
--「1分間の魔法」とともに古い思いこみを断ち切った、典型的な実例--


みなさん、こんにちは。
この、メイアー・ルウェリンさんによるEFTの創造的な使い方は、ご注目いただく価値があります。EFTの「1分間の魔法」によって完全な信念(ビリーフ)の変化が起こった、典型的な事例です。

ハグとともに ゲアリー


メイアー・ルウェリンによる報告
〔訳注……メイール・ルレウェリンはイギリス出身の女性で、EFTのマスター。現代人の心と身体の健康のために、EFT、ホメオパシー、心理療法、音楽療法など、さまざまな角度からの取り組みをしている。ホームページ(英文)http://www.tickhillclinic.com/

こんにちは、ゲアリー

このうつ症状からの解放があまりに急におこったために、本当のところ何があったのかよくわからないくらいです。いずれ時が来れば、このクライアントが感じている自由がこれからもずっと続くのか、そうでないかがわかるでしょう。これまでの私のクライアントの経験では、こういう出来事がおこったときには、全面的な解放がなされたように見えます。まるで籠の中の鳥が飛び立っていったかのように。

グレアムの母親が電話をくれ、息子がひどく憂うつな気分でいるので、なんとかしてくれないでしょうか、と尋ねられました。本人がやってきたとき、声は張りがなく、顔は堅くこわばったままでした。こういう気分になったのはこれが初めてですか、と聞きました。2年ほど前に彼女と別れたときから、ずっと憂うつな気分が続いているんだ、と訴えます。6年くらい前に大学で写真を撮ったときも、つらそうな顔をしていたと母親は語っているそうです。今はかなり悪い状態。新しい彼女とも別れてしまったし、仕事は今にも首になりそうだと言うのです。

家族と子供の頃のことを尋ねると、複雑な感情がグレアムの顔にあらわれました。その感情が消えないうちに、気分をよくするために一緒にEFTをやってみてはどうかしら、と勧めてみました。暗い顔でうなずきます。タッピングをはじめました。胸の圧痛点をなで、顔のツボにタッピングをすると(私がしてあげました)、すこし落ちついてきたようです。

タッピングをしている間、話ができるときは、子供の頃自分が無力だと感じていたこと、両親がいつもいさかいをしていたことを話していました。それから母親が出て行ったときのこと、そこで自分がどれほど恐怖を感じたかについて、話は進んでいきました。どういうわけか、グレアムは家族におきた出来事はすべて自分のせいであり、自分は誰からも愛されていないのだ、などと感じていました。このタッピングと話の流れは、タッピングがなされるのに合わせて物語が語られ、それとともに浄化が行われたかのようでした。まるで感情をきれいにする掃除機がつらい気分を吸い取ってしまったかのように。

ゲアリー・クレーグの感想――これはたいへん効果のある方法です。これとの関連するものは、EFTの講座にある『アメリカ退役軍人管理局での6日間』のテープで見られるでしょう。そこで私は、タッピングと対話の組み合わせを、戦争から帰還したふたりの兵士に行い、すぐれた成果を示したのです。それを「ムービー・テクニック」と呼んでいます。つらかった出来事を、物語を話すように話してくださいとお願いしたからです。そして、苦痛を感じるようだったらいつでもタッピングをするために物語を止めてくださいと伝えておきました。この報告の場合は、タッピングをしてもらっている間、クライアントはただ自分の問題のことだけを考えていればいいのですから、たいそう効果的なのです。

メイアーの報告(つづき)――つらい気持ちが消えてしまっても、グレアムは話を続け、タッピングも続いていきました。ところがそのあたりから、前とは違うものの見方で話をするようになったのです。現実的な見方をし、正しい理解を示し、違った立場にたち、意欲的にとらえるようになってきました。

ゲアリー・クレーグの感想――こうした認識の転換は、タッピングの治療においてとりわけ興味のある特徴と言えます。この、思い込みの変化は舞台の裏側でおこります。クライアントは眼鏡を変える(過去の思い込みを変えてしまう)ことで、シナリオ全体の見直しをするのです。カウンセラーとの対話による治療や、従来の方法では、こうした望ましい治療の状態にたどり着くまで、何年も(場合によっては何十年も)かかります。EFTにおいては、それがたちまちのうちにおこってしまうことが、しばしばあるのです。これはとても大事な特性で、EFTが効果的である証しとして私がよく話題にするものです。ある意味ではこれこそが最高の証しと言ってもいいでしょう。

メイアーの報告(つづき)――この治療で特に興味深いのは、グレアムの言葉です。

「父と母が言い争っていたのは、ぼくが悪いんじゃありません。ぼくは子供だったんだし、責任が負えるような年ではなかったですからね。家族のことではずっと不安を感じていたのは確かだし、両親が別れたときは、ほんとにつらかったけど。……これまでずっと、生きていくのは恐しい、つらいことだと思ってきました。いま初めて、雲が晴れて日が射してきたような気がします」

少しの沈黙の後、グレアムはこう言いました。

「大好きだった女の子が別れていったときも、今の仕事がなくなりそうなことも、それはいい気持ちはしないですよ。でもそれは、実際にぼくが感じている気持ちなんですから」

それから、さらに印象的な言葉を残したのです。

「ああ、ぼくはもう二度とあのつらい気分を味わわなくてもいいんだなあ」

振り返ってみれば、EFTによってこの青年に必要な自己への洞察力が呼び起こされ、おのずから治療がなされたかのようでした。感情の評価法〔0から10まで〕の測定は行いませんでした。(正統的なEFTで行われていることをしなかったとしても、これは間違いなくすぐれた働きをしたのです。灰色の人生を終わらせる方法――ほんとに、なんてすばらしい方法なのでしょう。)

ゲアリー・クレーグの感想――EFTというのは、それが適切に感じられるものであれば、どんな創意工夫も許される道具のようなものです。マイールさんの「正統的」でないEFTの使い方は、私たちの大らかな「制限」にあっては、たいへん創造性の高い、すぐれたものと言えるでしょう。

Mair Llewellyn


翻訳:太極
監訳:山崎 直仁
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重要な注意:

EFT は臨床的にめざましい結果を生み出していますが、このテクニックはまだ実験段階であることを考慮しなければなりません。
ですから、EFT を使用するプラクティショナや一般の人々は、このテクニックを使用することについて自分自身で完全な責任をとらなければなりません。
さらに付け加えると、Gary Graig は医療に関する専門的な免許を持っていません。
彼は任命された牧師として、またパーソナルパフォーマンスコーチとしての立場からEFT を提供しています。
特定の感情的問題、または身体的問題に EFT を用いることについて、医療分野の専門家との話し合いを望まれる方は、http://www.emofree.com/ のプラクティショナ紹介ページをご覧ください。

そこには、公的な資格をもった、あるいは公的な資格を持たないEFT プラクティショナがリストアップされています。
 

EFT をお使いになる方は必要に応じて、資格のある医師に相談してください。